『Yabusamé : Au galop vers les Dieux』(ジャン・ドナデュー著、ISBN 9782383590828)は、神道の祭祀として受け継がれてきた流鏑馬の精神性と美を、著者自身の修行体験を通して深く描き出す一冊です。
流鏑馬は、疾走する馬上から矢を放ち、神々へ奉納する武芸であり、速度と静寂、力と祈りが同居する日本固有の儀礼として知られています。
本書の特徴は、著者が小笠原流で正式に教えを受けた唯一のフランス人である点にあります。厳しい鍛錬、師弟関係の重み、身体技法の習得、そして精神の整え方まで、外部の観察者では決して触れられない内側の世界が語られます。さらに、森山将人による写真が随所に添えられ、装束、弓矢、馬具、儀式、神社の空気感まで、視覚的にも深い没入を促します。
内容は、歴史的背景や技法の解説にとどまらず、著者が体験した精神的変容や、流鏑馬が持つ「祈りとしての武芸」という本質に迫ります。一本の矢を放つ行為に凝縮された千年の伝統、師から弟子へと連綿と続く教え、そして現代における継承の意味が丁寧に描かれています。
単なる武芸書としてではなく、日本文化の深層に触れる精神的な旅として本書を味わうことができます。流鏑馬の神聖さ、身体と心の統一、自然との調和といったテーマが、静かに、しかし力強く胸に残る作品です。
YABUSAMÉ : AU GALOP VERS LES DIEUX
Jean Donnadieu (Auteur), Moriyama Masatomo (Photographies)
Éditeur : ACTEURS DU SAVOIR
Date de publication : 15 janvier 2026
Édition : Édition standard
Langue : Français
Nombre de pages de l'édition imprimée : 350 pages
ISBN-10 : 2383590827
ISBN-13 : 978-2383590828
Poids de l'article : 590 g
Dimensions : 14 x 3 x 22 cm