18歳のビアンカは、裕福な商人ジョヴァンニとの政略結婚を控えた箱入り娘。結婚相手のことを何も知らないまま嫁ぐことに不安を感じていた彼女は、ある日、母方の家系に代々伝わる秘密を知らされます。それは「男の皮(Peau d’Homme)」と呼ばれる不思議なアイテム。これを身にまとうことで、ビアンカは“ロレンツォ”という若い男性の姿に変身できるのです。
ロレンツォとして男の世界に潜入したビアンカは、婚約者ジョヴァンニが実は同性愛者であることを知ります。しかも、ロレンツォとしての彼女と恋に落ちてしまうのです。こうしてビアンカは、妻でありながら夫の“愛人”という二重生活を送ることに…。
現代のジェンダー観や自由への問いを、ルネサンスという時代背景を借りて鮮やかに描き出した痛快で深いラブコメディです。
テーマと魅力
- ジェンダーとセクシュアリティ:
女性として制限されていた自由を、男性の姿を通して体験することで、ビアンカは自分自身の欲望や社会の矛盾に気づいていきます。
- 宗教と道徳の圧力:
厳格なカトリックの聖職者である兄アンジェロとの対立を通じて、道徳がいかに人を縛るかが描かれます。
- ユーモアと風刺:
シリアスなテーマを扱いながらも、軽妙な語り口とコミカルな展開で読者を惹きつけます。
Peau d'Homme
Hubert, Zanzim
Éditeur : Glénat BD
Date de publication : 3 juin 2020
Édition : Illustrated
Langue : Français
Nombre de pages de l'édition imprimée : 160 pages
ISBN-10 : 2344010645
ISBN-13 : 9782344010648
Poids de l'article : 1,07 Kilograms
Dimensions : 24 x 1.8 x 32 cm