黄金コンビ、ファビアン・ヴェルマン(脚本)とケラスクエット(作画)が贈る地の底に眠る「地獄」を目指す者たちの、美しくも悍ましい冒険を描いたバンドデシネです。
物語の主人公チャーリーは、地底に「地獄」が存在すると主張して行方不明になった科学者の兄を探すため、風変わりな探検隊を組織して大洞窟へと足を踏み入れます。しかし、彼らが辿り着いたのは、聖書にあるような地獄ではなく、独自の進化を遂げた奇妙な生物や、理性を狂わせる不気味な生態系が広がる、めくるめく「サタニー(地獄世界)」でした。
ケラスクエット特有の、繊細で愛らしいタッチの絵と、そこで繰り広げられるグロテスクで残酷な描写のコントラストが、読者に強烈な違和感と魅力を与えます。深淵へと進むにつれて剥き出しになっていく人間の本性と、進化の果てにある驚愕のビジョンを描いた、ダークファンタジーの傑作です。
■FABIEN VEHLMANN(ファビアン・ヴェルマン)
1972年、モン・ド・マルサン生まれ。ナントのビジネス・スクールを卒業後、バンド・デシネの脚本家を志す。2009年からは、ヨアン画でベルギーの国民的シリーズSPIROU ET FANTSIOを担当。BDを代表する脚本家の仲間入りを果たした。2006年に刊行が始まったブルーノ・ガゾッティ画SEULSは、二度アングレーム国際漫画祭子供向け作品賞を受賞するなど、評価が高い 。
■KERASCO?T(ケラスコエット)
ケラスコエットは、マリー・ポムピュイとセバスチャン・コセの二人からなる漫画家デュオ。セバスチャンは1975年にパリで生まれた。学生時代は、授業内容を書き留めるよりも、ノートの余白に絵を描いて過ごしていたらしい。1993年にバカロレア(当時はB)を取得し、応用美術学校に入学、2年後にBTS「建築環境の造形家」を取得して退学。マリーは1978年にブレストで生まれた。バカロレア取得後、パリに出て、オリヴィエ・ド・セール校でグラフィックデザインを学び、エスティエンヌ校で医学・科学イラストレーションを学ぶ。二人は同じスタジオで生活を共にしながら、プレス、広告、ファッション、漫画を描くようになる。
Satanie
Fabien Vehlmann, Kerascoët
Éditeur : Soleil
Date de publication : 15 octobre 2025
Édition : Illustrated
Langue : Français
Nombre de pages de l'édition imprimée : 128 pages
ISBN-10 : 2302106091
ISBN-13 : 978-2302106093
Poids de l'article : 788 g
Dimensions : 23 x 1.5 x 32.3 cm