20世紀初頭のギリシャ、特にアテネの社会の底辺で花開いた魂の音楽「レベティコ」を、生き生きとした筆致で描き出したバンドデシネです。
「悪しき草」と称されるこの音楽は、抑圧された人々、追放者、アウトサイダーたちの間で生まれ、酒場や裏通りで密かに歌い継がれてきました。物語は、レベティコを愛し、その魂を体現するミュージシャンたちの日常と、彼らが直面する社会の偏見、そして激動の時代を生きた人々の情熱と悲哀を描き出します。煙と酒にまみれた夜の情景、そして音楽がもたらす解放感が、プリュドム独特のタッチで鮮やかに表現されています。
この作品は、単なる音楽の歴史にとどまらず、文化的な抵抗と人間の自由への渇望を問いかけます。レベティコという音楽が、いかにして人々の心の拠り所となり、生きる「解毒剤」であったのかを感じさせる、奥深い作品です。
Rébétiko (La mauvaise herbe)
David Prudhomme
Éditeur : FUTUROPOLIS
Date de publication : 2 avril 2025
Langue : Français
Nombre de pages de l'édition imprimée : 104 pages
ISBN-10 : 2754844074
ISBN-13 : 978-2754844709
Poids de l'article : 808 g
Dimensions : 24.6 x 1.4 x 30.8 cm