『Alors que j'essayais d'être quelqu'un de bien(いい人間になろうとがんばってた頃)』は、オーストリア出身の作家Ulli Lust(ウリ・ルスト)による自伝的グラフィックノベルで、前作『Trop n’est pas assez』の続編にあたります。
1990年、ウィーン。22歳のウリは、イラストレーターとしての道を模索しながら、社会福祉とアルバイトで生計を立てています。週末には田舎の両親のもとへ戻り、17歳のときにできた息子Philipp(フィリップ)と過ごします。彼女は年上の俳優Georg(ゲオルク)と同居しながら、ある日公園で出会った若いナイジェリア人Kim(キム)との情熱的な関係にのめり込んでいきます。
ウリは二人の男性との関係を同時に続けることで、自分らしさと自由を保とうとしますが、やがてキムの嫉妬と暴力に直面し、心身ともに追い詰められていきます。作品は、恋愛、母性、芸術、暴力、文化的摩擦といったテーマを赤裸々に描きながら、ウリ自身の「良い人間であろうとする」葛藤を浮き彫りにします。
大胆で誠実な語り口と、黒とピンクの二色刷りによる繊細な描写が印象的な、魂の記録とも言える一冊です。
Alors que j'essayais d'être quelqu'un de bien (édition bichromatique)
Ulli Lust
Éditeur : Çà et là
Date de publication : 28 avril 2012
Édition : 1er
Langue : Français
Nombre de pages de l'édition imprimée : 464 pages
ISBN-10 : 2916207694
ISBN-13 : 978-2916207698
Poids de l'article : 1,31 Kilograms
Dimensions : 18.2 x 4 x 23.6 cm