本書はイスラム教の聖典が中世から現代に至るまで、ヨーロッパでいかに受け入れられ、翻訳され、解釈されてきたかという数世紀にわたる壮大な旅を描いた歴史ドキュメンタリー・バンドデシネです。
物語は、12世紀の修道士による最初のラテン語訳から始まり、啓蒙時代の学者たちの研究、そして現代の文化的多様性の中に息づくクルアーンの姿までを追います。歴史学者ジョン・トランの厳密な時代考証に基づき、クルアーンが単なる宗教的対立の象徴ではなく、ヨーロッパの思想や学問の形成に深く関わってきた知的遺産であることを浮き彫りにしています。
エルネスト・アンデルレによるアートは、写本のような緻密な装飾性と、歴史の荒波を感じさせるダイナミックな構図を融合させており、視覚的にも非常に豊かです。異なる文化や信仰が交錯し、時には衝突しながらも対話を重ねてきた軌跡を、一人の人物の旅(Safar)のように詩的に、かつ客観的に描き出した、極めて啓蒙的で美しい一冊です。
Safar, l'histoire du Coran en Europe
MAURIZIO BUSCA, John Tolan, Ernesto Anderle
Éditeur : Petit à petit
Date de publication : 14 mai 2025
Édition : Illustrated
Langue : Français
Nombre de pages de l'édition imprimée : 128 pages
ISBN-10 : 2380463719
ISBN-13 : 978-2380463712
Poids de l'article : 798 g
Dimensions : 19.6 x 1.7 x 26.8 cm