アングレーム国際漫画祭2025グランプリ受賞作家の作品です!
本書は、一見すると子供向けの絵本のような愛らしい絵柄でありながら、その中身は現代のオフィスライフを痛烈かつシュールに描いた、極めて独酷な「企業風刺コメディ」です。
物語は、主人公のギ(Guy)が「クク・ブゾン」という得体の知れない会社に転職するところから始まります。そこでは、極度のナルシストである社長のブゾン氏を中心に、無能で風変わりな同僚たちが、意味不明なプロジェクトや不条理なルールに明け暮れています。些細な事務作業が巨大なトラブルに発展し、会話は常に噛み合わず、どこか不穏な空気が漂う中で、ギはこの異常な環境に翻弄され、次第に精神を削られていきます。
アヌーク・リカールの描くキャラクターは、単純な造形で親しみやすいものですが、その「死んだような目」や独特の間(ま)が、組織の中での孤独や疎外感を見事に表現しています。ポップな色彩と、残酷なまでにシニカルなユーモアのギャップは圧巻で、職場でのパワハラや非効率な会議、不条理な人間関係といった「大人のあるある」を、これ以上ないほど滑稽に描き出しています。
■ANOUK RICARD(アヌーク・リカード)
1970年南フランス生まれのイラストレーター兼バンド・デシネ作家。1995年ストラスブールにある芸術学校を卒業し、オリビエ・ドゥズーと共に初の児童文学作品を出版した。彼女がバンド・デシネ作品に取り組み始めたのは2004年のことで、雑誌「CAPSULE COSMIQUE(カプセル・コスミーク)」では児童向けのユーモア溢れた作品「ANNA ET FROGA」が連載された。するとすぐに別の雑誌からオファーがかかり、少し大人に寄せた作品「COMMISSAIRE TOUMI(トゥミ警部)」を描いた。この二作品はSARBACANE出版から単行本が出版されている。長編、短編様々なバンド・デシネ作品を手掛ける彼女だが、その作品は常にユーモアに富んだものである。児童向け絵本のイラストを描いたり、ARTICHO出版社のもとではカードゲームやファン雑誌、自身のデジタル作品を収録した画集なども出版したりしている。アングレーム国際漫画祭2022では「ANIMAN」で審査員特別賞を受賞しており、続編が2025年10月に出版予定となっている。同漫画祭2025においてはグランプリを受賞した。
Coucous Bouzon
Anouk Ricard
Éditeur : GALLIMARD BD
Date de publication : 1 septembre 2011
Édition : Illustrated
Langue : Français
Nombre de pages de l'édition imprimée : 96 pages
ISBN-10 : 2070639967
ISBN-13 : 978-2070639960
Poids de l'article : 500 g
Dimensions : 17.7 x 1.3 x 24.9 cm